1号特定技能外国人支援計画とは(前編) 行政書士葛飾江戸川総合法務事務所

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1号特定技能外国人支援計画とは(前編) 行政書士葛飾江戸川総合法務事務所

2025/06/28

2025年7月13日最終更新

1号特定技能外国人支援計画とは

お世話になっております。
行政書士葛飾江戸川総合法務事務所の糠信 一善(ぬかのぶ かずよし)です。
本日は、
1号特定技能外国人支援計画とは
について紹介いたします。

最近、特定技能1号の外国人の支援に関するブログをアップしていますね。
前回は、義務的支援、にフォーカスをあてていましたが、今回は、1号特定技能外国人支援計画、についてですね。

そうなんです。
大切なところですので、1号特定技能外国人支援計画について、色んなキーワードで検索で引っ掛かるようにしていきたいとも思います。

ではまず、1号特定技能外国人支援計画の内容を紹介するにあたり、前提知識を紹介いたします。

下の画像は出入国在留管理庁が公表している『運用要領別冊(支援)』の1ページ目です。
入管の公式サイトからダウンロードできます。
赤い棒線のところにご注目ください。
ここに…、

「特定技能1号」で在留する外国人との間で雇用に関する契約を締結する本邦の公私の機関は、1号特定技能外国人が「特定技能」の在留資格に基づく活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするための職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援を実施する必要があります

と記載されています。
これは前回のブログで紹介した、義務的支援についてですね。

……、なるほど…。
まずは、特定技能の外国人を受け入れる企業は1号特定技能外国人の支援をする必要があり、その支援の中に義務的支援がある…、ということだね…?

仰る通りです。
そして、その支援の方法についてですが、支援の実施に関する計画は1号特定技能外国人支援計画に記載し、書面化していきます。
この1号特定技能外国人支援計画の作成は専門的な知識を要します。
また、特定技能の書類の中でも、最も作成に時間がかかります。

作成に時間がかかる…?
それはどうしてでしょうか…?

理由は…、入力項目がとても多いからです。
『百聞は一見に如かず』ともいいます。
一度ご覧いただいた方が早いと思います。

下のボタンで、法務省の公式サイトの1号特定技能外国人支援計画を閲覧できます。

確認しました。
PDFで10ページもあるんですね…。
すごい大変であることが分かりました。

実は…、これは日本語にのみですが、実際の1号特定技能外国人はN4レベルの日本語能力ですので、母国語を併記する場合がほとんど…、むしろ日本語のみの支援計画書を弊所は作成したことはないです…。
そうなると、PDFで20ページを超えます…。

この1号特定技能外国人支援計画書を他の書類と一緒に入管への申請時に提出いたします。

……。
(母国語も併記…?
難しすぎる…。)

そうですね。
大変なことが多いと思います。
特定技能所属機関、つまり受入企業は、
・1号特定技能外国人支援計画書を作成すること
・支援計画が「特定技能雇用契約及び1号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」の基準に適合していること
が求められます。

そして、特定技能所属機関は、1号特定技能外国人が「特定技能」の在留資格に基づく活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするための職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援(1号特定技能外国人支援の実施に関する計画(1号特定技能外国人支援計画)を作成しなければなりません


下に運用要領(支援)の抜粋画像を添付いたします。

1号特定技能外国人支援計画の内容等

1号特定技能外国人支援計画の内容等についてです。
以下の内容が1号特定技能外国人支援計画の内容になります。
(1)事前ガイダンスの提供
(2)出入国する際の送迎
(3)適切な住居の確保に係る支援・生活に必要な契約に係る支援
(4)生活オリエンテーションの実施
(5)公的手続き等への同行
(6)日本語学習の機会の提供
(7)相談・苦情への対応
(8)日本人との交流促進
(9)転職支援
(10)定期的な面談・行政機関への通報

支援計画は大きく分けて10項目あるんだね。
結構多いね…。

そうなんです。
結構多いんです。
ですので、今回のブログではこれ以上は取り扱わず、各項目の詳細は別途ブログで紹介していきたいと思います。

関係規定

逆に、今回は1号特定技能外国人支援計画の全体像を見ていきますので、大変ですが…、あまり見たくもないかもしれませんが…、関係規定も確認していきます。

入管法
(特定技能雇用契約等)
第2条の5

特定技能所属機関(第19条の18第1項に規定する特定技能所属機関をいう。以下この項において同じ。)が契約により第19条の27第1項に規定する登録支援機関に適合1号特定技能外国人支援計画の全部の実施を委託する場合には、当該特定技能所属機関は、第3項(第2号に係る部分に限る。)の規定に適合するものとみなす。


別表第1の2の表の特定技能の項の下欄第1号に掲げる活動を行おうとする外国人と特定技能雇用契約を締結しようとする本邦の公私の機関は、法務省令で定めるところにより、当該機関が当該外国人に対して行う、同号に掲げる活動を行おうとする外国人が当該活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするための職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援(次項及び第4章第1節第2款において「1号特定技能外国人支援」という。)の実施に関する計画(第8項、第7条第1項第2号及び同款において「1号特定技能外国人支援計画」という。)を作成しなければならない。


1号特定技能外国人支援計画は、法務省令で定める基準に適合するものでなければならない。

下に運用要領(支援)の抜粋画像を添付いたします。

関係規定…、ですか…。
確かにこういうのを紹介されると、しっかりした説明になりますね…。
とっても読みにくいですけど…。

特定技能基準省令にも記載があります。

特定技能基準省令(1号特定技能外国人支援計画の基準)
第4条
法第2条の5第8項の法務省令で定める基準は、次のとおりとする。


法別表第1の2の表の特定技能の項の下欄第1号に掲げる活動を行おうとする外国人に対する職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援の内容が、当該外国人の適正な在留に資するものであって、かつ、特定技能所属機関(契約により他の者に1号特定技能外国人支援の全部の実施を委託した特定技能所属機関を除く。)及び特定技能所属機関から契約により1号特定技能外国人支援の全部又は一部の実施の委託を受けた者において、地方公共団体が実施する共生社会の実現のための施策を踏まえ、適切に実施することができるものであること。


前条第1項第1号イに掲げる支援が、対面により又はテレビ電話装置その他の方法により実施されることとされていること。


前条第1項第1号イ、ニ、ト及びヌ(外国人との定期的な面談の実施の場合に限る。)に掲げる支援が、外国人が十分に理解することができる言語により実施されることとされていること。


1号特定技能外国人支援の一部の実施を契約により他の者に委託する場合にあっては、その委託の範囲が明示されていること。
(注:第3条第1項第1号イ、ニ、ト及びヌについては、それぞれ本要領第2(1)事前ガイダンスの提供、同(4)生活オリエンテーションの実施、同(6)相談又は苦情への対応、同(9)定期的な面談の実施、行政機関への通報の項目を参照。)

下に運用要領(支援)の抜粋画像を添付いたします。

ん…。
今度は特定技能基準省令だね。
ここにも特定技能の支援計画について記載されているんだね。

確かに普段読み慣れないものだから、見るのにも心構えがいるね。

義務的支援、任意的支援について

そうなんです。

そして、1号特定技能外国人に対する支援は、必ず行わなければならない「義務的支援のほか、これに加えて行うことが望ましい「任意的支援」に分けられます(以下、それぞれの支援項目において、「義務的支援」と「任意的支援」を説明しています。)。
冒頭の方でも話しましたが、義務的支援はその全てを行う必要があり、1号特定技能外国人支援計画には全ての義務的支援を記載しなければなりません

1号特定技能外国人に対する支援は、必ず行わなければならない「義務的支援」があるのですね。
そして、義務的支援に加えて行うことが望ましい「任意的支援」があるのですね。
また、義務的支援は全てを行う必要があって、1号特定技能外国人支援計画には全ての義務的支援を記載しないといけないのですね。

1回で理解するのはちょっと難しいですね。

そうかもしれません。

難しいかと思いますが、義務的支援と任意的支援の話の続きがあります。
義務的支援の全てを行わなければ、1号特定技能外国人支援計画を適正に実施していないこととなります(技能実習2号等から特定技能1号に在留資格を変更した場合などで、 客観的状況に照らして明らかに不要な支援は除く。)。
なお、任意的支援についても1号特定技能外国人支援計画に記載した場合には支援義務が生じることとなります。

下に運用要領(支援)の抜粋画像を添付いたします。

厳しいですね…。
義務的支援は全てを行わないといけない上に、全てを行わなければ1号特定技能外国人支援計画を適正に実施していないことになるのですね。
義務的支援はきちんと行わないといけないですね。

共生施策について

次は、2025年4月1日から、1号特定技能外国人支援計画にも盛り込まれるようになった共生施策についてです。
重要です。

特定技能所属機関は、1号特定技能外国人支援計画の作成・実施に当たっては、1号特定技能外国人が活動する事業所の所在地及び住居地が属する地方公共団体が実施する共生社会の実現のために実施する施策(以下「共生施策」という。)を確認し、これを踏まえて作成した1号特定技能外国人支援計画の下、適切に実施しなければなりません。

ん…?
1号特定技能外国人が活動する事業所の所在地及び住居地が属する地方公共団体…?
じゃあ、勤務地と住所を管轄する地方公共団体が違っていた場合はどうするのさ…?

素晴らしい質問ですね。

1号特定技能外国人が活動する事業所の所在地及び住居地が属する地方公共団体が異なる場合には、地方公共団体が実施する共生施策を確認する必要があります。

確認方法ですが、基本的に地方公共団体のホームページの閲覧によって行うことを想定しています。
各地方公共団体のサイトにページが作成されています。

下に運用要領(支援)の抜粋画像を添付いたします。

なるほどね。
1号特定技能外国人が活動する事業所の所在地及び住居地が属する地方公共団体が異なる場合には、
どっちか、ではなく、どちらも、なんだね。

そうなんです。
尚、1号特定技能外国人支援計画には、確認した市区町村名、その確認日及び確認方法を記入していきます

下の画像が、1号特定技能外国人支援計画書の記載例の抜粋になります。

なるほど!
こういう感じで、記載例を見るとわかりやすいですね。

共生施策ってどんなものがあるの?

共生施策についてだけど、具体的にどのようなものがあるの…?
共生施策という言葉だけだと、日本人と外国人の共生、ということはわかるんだけど、ちょっとイメージが湧きにくいな…。

仰る通りです。
共生施策、という言葉だけだとイメージが湧きにくいですよね。

地方公共団体が実施する共生施策とは、特定技能所属機関(登録支援機関を含む。)による特定技能外国人の支援に資するものを指します。

そしてここから具体的な例です。
例えば、
・各種行政サービス
・交通、ゴミ出しのルール
・医療、公衆衛生
・防災訓練、災害対応
・地域イベント
・日本語教室等

に関する施策等が想定されます。

そうなんだね。
・各種行政サービス
・交通、ゴミ出しのルール
・医療、公衆衛生
・防災訓練、災害対応
・地域イベント
・日本語教室等

が具体的な共生施策なんだね。

日本人と外国人で協力し合いながらうまくやっていけるといいよね。

仰る通りです。
一方で、例えば…、
訪日外国人旅行客向けの案内等
特定技能外国人支援とは明らかに関係性がないものは、共生施策の対象にはなりません

下に運用要領(支援)の抜粋画像を添付いたします。

ほんとだ…。
共生施策も色々あるんだね。
みんなで掃除したりするのもあれば、明らかに関係のないものは共生施策に入らないんだね。
勉強になるよ。

これからわたしが住んでいる地域にも外国人の方々は増えていくだろうから、意識していかないとね。

仰る通りですね。
葛飾区にも外国人の方は増えてきていますから、共生の意識は今後大切になってくると思います。

そこで、市区町村が実施する共生施策を踏まえた1号特定技能外国人支援ですが、1号特定技能外国人支援計画書(参考様式第1-17号)のⅣ支援内容の自由記入欄に記載していきます。
最も…、1号特定技能外国人支援計画書の作成は主に行政書士が行っていきますので、紹介してはおりますが、ここは皆様がそんなに意識しなくても大丈夫なところになります。

例:
①事前ガイダンスの実施
在留資格認定証明書交付申請前に、入国時のA市の気候、服装、食べ物に関する情報を提供することとしています。

②出入国する際の送迎
公共交通機関を利用して送迎を行うときは、B市が作成した多言語の公共交通マップを提供しています。

③住宅確保・生活に必要な契約支援
1号特定技能外国人が転居を要望したときは、C市の住宅支援サービスを案内することとしています。

④生活オリエンテーションの実施
1号特定技能外国人が入国したときは、D市の国際交流協会主催の生活オリエンテーションを案内することとしています。

⑤公的手続等への同行
必要に応じ、E市の税務課等を案内することとしています。

⑥日本語学習の機会の提供
1号特定技能外国人から日本語学習 について相談があれば、F市の日本語教室を案内することとしています。

⑦相談・苦情への対応
1号特定技能外国人から生活上の相談があれば、G市が運営する相談センターを案内することとしています。

⑧日本人との交流促進
日本の生活について紹介するため、H市主催の祭りを案内することとしています。

⑨転職支援
当社の都合により雇用契約を解除する場合、J市が運営する職業安定機関を案内することとしています。

⑩定期的な面談・行政機関への通報
1号特定技能外国人自らが通報を行いやすくするため、K市役所の窓口の情報を一覧にするなどして、あらかじめ手渡しています。

下に運用要領(支援)の抜粋画像を添付いたします。

何かいっぱいあるんですね…。
覚えるのたいへんです…。
さっきの1号特定技能外国人支援計画書ですが、私たちが記載していくのは難しそうです。
仰る通り、ここは行政書士の先生にお願いしていきたいところですね。

そうですね。
書類作成に関するところは専門家である行政書士にお任せするのが良いかと思います。

また、特定技能所属機関は、契約により他の者に1号特定技能外国人支援の全部又は一部(後記の第2(9)を除くの実施を委託することができます。

他の者に任せられる…、というのは登録支援機関、とかを指すのかな…?

仰る通りです。
登録支援機関です。

このうち、契約により登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の全部の実施を委託する場合には、特定技能所属機関は、1号特定技能外国人支援計画の適正な実施の確保の基準に適合するものとみなされます。

ん…?
全部の実施の委託…?

じゃあ…、全部を委託しない場合ってどうなるのかな…?
「一部は自社で行います。」
という場合も有り得るよね…。
例外はあるんだろうけど、契約自由の原則、というのもあるもんね。

そうですね。
必ずしも、支援の全部を登録支援機関に委託しない特定技能所属機関もあります。

全部を委託しない場合は、特定技能所属機関が自ら1号特定技能外国人支援計画の適正な実施の確保の基準に適合することが求められます

下に運用要領(支援)の抜粋画像を添付いたします。

う~ん…。
なるほど…。
全部を委託しない場合は、特定技能所属機関が自ら1号特定技能外国人支援計画の適正な実施の確保の基準に適合することが求められるんだね。

1点補足です。

特定技能所属機関が1号特定技能外国人支援計画の全部の実施を登録支援機関に委託した場合の話をしましたが、もし…、当該登録支援機関の体制からして実効性ある支援を行うことができないと認められるときは、1号特定技能外国人支援計画の適正な実施の確保の基準(特定技能基準省令第4条第1号の規定)により受入れが認められない場合があります

下に運用要領(支援)の抜粋画像を添付いたします。

そ、そうか…。
そもそも登録支援機関が実効性のある支援を行えないと認められる場合は、全部を委託していても、1号特定技能外国人支援計画の適正な基準により、受入れが認められない場合がある、ということか…。

そ、そんな…。
実効性のある支援ができなければ、受入れが認められないこともあるのですね…。
となると、登録支援機関も特定技能1号の外国人について責任重大な事業者になりますね。

と…、ここまで長々と1号特定技能外国人支援計画の全体像にについて紹介いたしましたが、まだ終わらなそうなので、続きは後半で紹介していきたい存じます。

そうですね。
気になる方は下のボタンから後半の部分をご覧になってください。

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